海とバスの思い出

鰯のつみれ団子鍋(白菜、春菊、葱)
休み明けだけど、今日頑張ればまたお休みという幸せな金曜日。だけど夕方にはやっぱりすっごく疲れてくる。通勤のバスの中は貴重な読書時間だけど、本から目を離してボーっとしておく。(妊婦には本当はこういうのが大切らしい)昨日の夕凪の海を思い出してふううっと深呼吸すると大分疲れが取れる気がした。
海とバス・・という組み合わせでなんとなく思い出したことがあった。
小学校3年生くらいのとき子供だけで夏休みに海に行ったことがある。わりと近場ではあったけどバスに乗って子供だけで海に行く・・なんて一大イベントだった。バスの前の方の席でわいわい騒ぎながらかなりうるさい子供たちだったと思うけどバスの運転手さんが、マイク入りっぱなしで私たちに話しかけてきて「今から海に行くとね〜よかね〜。うーみーはーひろいーなおおきーいなーっ」と歌いだしたのだった。もともとテンション高めの私たちは大人の運転手さんがマイクの入った状態でそうやって歌うのが面白くて楽しくて仕方なかった。その日の海の出来事は覚えていないけど、その運転手さんのことだけはっきりと覚えている。なんとなくいい時代だったなあと思って涙ぐんでしまった。
あのときの運転手さんは思ってもみないだろうな。あの日の子供がこうやって十数年後に自分が歌ったことをまだ覚えていて涙ぐんでいるなんて。そうやって自分のやったほんの些細なことがどこかで誰かの支えになっているというようなこと。逆もありえるけど、そういったことがあるんだとどこかで信じていること。些細過ぎてくだらないことだけど、そういった事に自分は救われ続けるのだと思う。