いつもの 贅沢な風景

九州新幹線のCM 色んなブログでも見るけど素敵ですね。なんかいつも泣いちゃう・・。九州新幹線がつながるのは実はぼんやり反対気味なんですが・・それでもあのCMは好きです。
通勤にJRを使っていて、列車から見える風景が実はとっても好きです。今のところお気に入りの風景が、ふたつあるんです。ひとつは田んぼの中に立っているおうち 農家さんのお家だと思うんだけどキッチンとテーブルが窓からよく見える。人が座ってるとかご飯が並んでるとこはあんまり見えないんだけど、そこがいいのかも。 
お母さんが台所に立って「ご飯が出来たよ」と呼んでる姿や子供がぶーたれて朝ごはんを食べてる姿や 新聞読んでるお父さんなんかを知らず知らず想像している。なんとなく見ているだけで幸せになる。寒い時期はカーテンをぴっちり閉めているので、この風景のことも忘れてるんだけど、ある頃ふとカーテンがあいているのに気づき、ああ、あったかくなってきたんだなあ。私この風景好きだったよなあ また毎日見れるかなあと毎年思う。
もうひとつは古い古いクリーニング屋さん。ビン底メガネをかけたおじ(い?)ちゃんが夏はランニングなんか着て手でアイロンを押しているのが見える。一生懸命押してるらしく、口元に力をこめてるのが分かるんだけど、それでもその口元がいつもちょっと笑ってるように見える。楽しんでるようにというか。建物なんか相当に古いし、店内もあんまり清潔には思えないんだけど(でもいかにも「昭和」なポスターが色あせて貼ってあったりしてそこも好き)ずっと続いているからお得意さんがたくさんいるんだろうなと思う。
それと同時にもし、自分が旅人でこの列車から見える風景を見たら 全ての風景がそんな風に素敵なものとして映るのかもなあといつも思う。
そんな風に旅人みたいな心で毎日を新鮮に大切に過ごせたらなあとも思うんだけどなかなか難しい。
贅沢に、毎日繰り返される風景をうんざりしたり見過ごしたりして過ごしてるんだな。
本当にそれは贅沢なことだと思う。