[days]小三治 木久扇 歌丸 3人会

          

おかんと落語へ。落語は笑点レベルですが好き。しかし西の果てに暮らしている私には江戸の文化はちょっと近寄りがたい。この新春3人会に行くのはもう4回目くらいだけれど、去年辺りからなんというか「ああ。九州のあまり通でない人に向けて軽めにやってるんだろうな・・」という感が否めなかった。確かに地方のお年寄りの楽しみという要素が大きいのだろうから仕方ないのだけれど。でもどこか小馬鹿にされているような気もしたものだ。江戸っ子にそういうイメージがあるからかもしれないけれど。でも、今年はなんだか違った。レベルアップ?。「大田そら」という出囃子の三味線を弾く人が口座に上がって三味線を披露もしてくれた。 噺家が口座に上がるときの出囃子は一人ひとりテーマ曲が決まっていて変わることはなく、でも曲を世襲したりもするらしい。知らなかった。そらさんは全ての噺家さんの出囃子を覚えている。すごい。多分私と同じくらいの年齢だ。そして、「皆さんの宝物のような曲です」といって「長○ぶらぶら節」を歌って弾いてくれた。会場からは手拍子が。。。お、思わず涙が出てしまった。。
そらさんは小三治の弟子だそうで(出囃子の人が弟子入りという形をとるのはとても珍しいそう)だからなのか今日の小三治さんの出来は今までで私の中で一番よかった。。やっぱモチベーション?小三治はいい意味で泥臭い落語。枕から噺に移る瞬間はぞくっときてしまいます。木久扇はわざとなのかな?いつもかなりくだけた落語(これこそ笑点ユーザー向け?)ちなみに毎年同じ話してます。笑っちゃうけど。
そしてそして歌丸師匠のご登場・・・ああ・・後光がさしてみえます(死が近いという意味ではありません!)
いい意味で小三治と正反対。彼が男性的な泥臭い色気を放つのにたいしてどこか女性的な気品のある色気が。だ、抱かれたいっっ。若い頃におぼえたというあまりメジャーではない噺をしてくれた。メインの三人が出る前にそれぞれのお弟子さんが噺をするのだけれど どうしてこんなに違うものか。これが修行を積んだということか・・。所作がいちいちきれい。羽織をするっとぬぐだけでもうっとりする。これこそ毎日を丹念に積み重ね、ふとした所作にまで自分をにじませるまでになる。そしてどんどん自分の花が咲いていく。歌丸師匠は匂いたつようだったもの。歳をとることの素晴らしい意味。日本の文化て素晴らしい。今日はいいものをみたな。