醜い人、美しい人

「美しい人」at衛星映画劇場

1月から半年給料カットが行われることになったので(泣)なるべく映画も新しいのは少しだけ我慢しようかなという感じ。レンタルもなるべく我慢してテレビ放送をまめにチェックしようかな。結構あってるもんだし。
今日は2年前に見て、とっても好きだった「美しい人」が衛星映画劇場であった。 
やっぱり素敵な映画だと思った。9人の女性のある日のある時の断片を描いたオムニバス。人種も年齢もバラバラの9人の女達。刑務所に居る女、妊娠中の女、中絶したばかりの女、父への愛憎を抱える女、乳がんの手術を受ける女。。。少しだけそれぞれの人生は交差している。でも、共通点は多分女だということだけ。もちろん見ている私との共通点も。
だけれどもなぜか分かる。 9人それぞれの感情が手に取るように分かる。その人の背景さえも共有している気がしてくる。
過去の恋人をひきずる女。 どれも選べない女。 あたりちらす女。わがままな女。柔和にみえて一番辛辣な女。諦める女。愛欲を受け入れる女。愛されたい女。疲れた女。それでも生きていく女達。共通点は女というだけで十分なのだ。
公開当時からタイトルは「醜い人」でもいいのではないかと思っていた。今回もやっぱりそう思った。
だけれども、きっと醜いと美しいは単なる表裏。 ああ やっぱりここでもそうだ。自分が自分であるがゆえに否が応でもたどるべき道があって。そのたどるべき道というものを、たとえそれが醜くても泣きながらでも引き受けて歩いていく姿は、やっぱり、やっぱり美しいのだ。