[books]いちごって名前にうまれたかった

朝がくる度 (クイーンズコミックス)

朝がくる度 (クイーンズコミックス)


いくえみ綾の本は絶対すきだと思うんだけど、わりと年齢設定が低いので今まではまって読んできていない。でも、この本はふと買ったものでとても大好き。読むたび泣いてしまう。
標題の作品ももちろん素晴らしいのだけれど、2作目の「いちご」という女の子が主人公の話がもう。内容いってしまいますが、「いちご」ちゃんが恋人から他に彼女ができたから別れてほしいときりだされる所からはじまるのだけれど、いちごちゃんは自分を嫌いになったわけじゃないのなら、しばらく新しい彼女と2人で恋人をシェアしたいと申しでる。しばらく少しおかしくも楽しい生活が続く。だけれどやっぱり恋人が戻ることはなくって・・。新しい彼女といちごが二人で話すシーンでいちごちゃんが自分の名前について語る場面がある。「いちごっていう名前 大嫌いだった。 でも 好きな男が出来て変わった。 恋人がよぶと違うの すごい (いいの・・・)。」(原文ママではありません。)
新しい彼女「・・・いちご?」
今よりもっともっと若かった頃、恋人ができるってことは、世界を手に入れることだと思った。 いちごちゃんの言うとおり好きな男から名前をよばれるととりまく世界の色が変わって見えたものだった。それは素晴らしい色ってわけじゃなく、居心地いい繭の中を飛び出してどうしようもなく世界と対峙しなければいけなくなった時でもあった。他者を受け入れるってことは、自分にはそういうことだった。そんな恋人が去ってしまったとき、 世界などしりたくなかった。自分をあの清潔な楽園にもどしてほしいと思って泣いたものだっけ。
あれからだいぶんたくましくなったと自分でも思うけれど、こんな話を読むとやっぱり泣いてしまう。取り残されたあのおんなのこがいつでも私の中にいるのだ。
それを乗り切るために、女子にはいちごやシュークリームや生クリームがあるのかもしれないと思う。(なんつって)
(で、、マ、マクロビは、、、??)