秘密の死に場所

相方休みの日曜日。朝からお出かけして、昼前に戻ってきてお昼ご飯。その後ムスメを寝かしつけて起きたときにはもう夕方で夜ご飯の支度・・といういつもの休日。少しでも気が緩むとあっというまに家事、整理整頓が後回しになって家の中がえらい事になってしまう。時間の使い方が下手すぎるのか・・。世の中の人たちはどうやってきちんと暮らしているのだろう。
昔から、何か人生の苦難にぶちあたるとすぐ「死にたいな・・」と考えてしまう方だった。死に場所も決まっていて、そこで死を迎えることを想像して反芻してそれを繰り返して立ち直るというなんとも面倒なくせがあった。
夜に相方の買い物にムスメと付き合ったのだけど、夜に外出することがあまりないのでムスメは暗闇に出ると怖いのかぎゅうっと抱きついてきた。本能ではなくはっきりと意志を持ってという感じがした。
ああ。こんな大切なものをもってしまっては、もう死にたいなどと想像する事もできないとそのときに思った。ムスメの無防備な信頼。それを裏切る事はもうできないのだ。私の人生は私のものだけど、もうそれだけではないのだな。
特にムスメが大きくなるまでは。私のあの秘密の死に場所の事は忘れていなくてはならないのだ。