おくりびと

朝からおかんと映画。「おくりびと」が凱旋公演されていた。み、見てよかった。
キャスティングが素晴らしかったと思う。本木雅弘が本当に素晴らしかった。あの何故かどこか変態の香りがしてしまう雰囲気しかし(それゆえの?)ピュアで真摯な空気。ドンピシャだった。所作も本当に美しかった。誰よりうさんくさいが誰より本当はまともというのも山崎努にドンピシャだったし。ああいった職場の事務所にいかにも余貴美子はいそう。広末涼子に関しては意見が分かれると思うけれど、あの妻を、ただの普通の、偏見をしやすくしかし一旦目の当たりにすればたやすく心揺さぶられる一般大衆という意味で取ればそれなりにあっていたのではないかと思う。
あ。本木、山崎、余に共通しているのは死と生とエロスの匂いがする事。広末にはそれがない。ただ人はその死や生やエロスというものに日常触れるのは忌み嫌うものだ。そうした意味で彼女の存在はよかったと思う。

ああいう風に送られたいし、送りたい。それが素直な感想だった。
そして私達が知っている「死」というものはあくまでも「送る」側のものなのだという事も思った。

死を思うときには生も同時に思うもの。今、この映画をみれたことを大切にしたい。